監督

川口潤(Jun Kawaguchi)

PACE SHOWER TV / SEPを経て2000年に独立。SPACE SHOWER TV 時代はブライアン・バートンルイスと共に「SUB STREAM」「MEGALOMANIACS」といった人気音楽番組を制作。独立後はミュージックビデオ、ライブDVD、音楽番組の演出等を多数手がける。08 年「77BOADRUM」をライブドキュメンタリー映画として発表。自主制作、自主配給で日本全国横断、海外上映を果たす。同年80年代パンクバンド「アナーキー」のドキュメンタリー映画にリミキサーとして参加。11年に劇場公開されたbloodthirsty butchersのドキュメンタリー映画「kocorono」は国産音楽ドキュメンタリーの真骨頂として音楽ファンだけでなく映画ファンにも支持された。13 年、東北の被災地に立つライブハウスツアーを敢行した HIP HOPグループTHA BLUE HERB の模様を追った DVD「PRAYERS」も話題となり、14 年にスマッシュヒットを記録したTEENGENERATEのドキュメンタリー「GET ACTION!!」に撮影・ 編集として参加。監督作品として「山口冨士夫 / 皆殺しのバラード」を発表。音楽ファンの間でいま最も信頼の置かれている映像作家である。

川口潤監督よりメッセージ

川口潤監督

クサい。キタない。アブない。愛煙家がいつのまにか街の片隅に追いやられたように、生粋のロックバンドもいずれ蓋をされて世の中から閉め出される時が来るかもしれない。いやそもそも、もうそんな音楽を楽しめる時代じゃなくなるかもしれない。そうなる前に転がってきたこの映画の企画、これも何かの縁、ならば一丁そのバンドの音楽と佇まいに寄り添って、映画をでっちあげて時代にかしめ打ってみようじゃないか。ひょっとしたら、新しい時代を生き抜くカギが見つかるかもしれない―――そんなことを勝手に思いながら形にしました。これは土蜘蛛たちのモザイクな地下活動の記録です。演出面に一つふれるとしたら、私は今作で、カメラからはみ出てしまったバンドの「香り」のようなものをあぶり出してドキュメントするという、自分にとって新しい試みに挑戦しています。批評を恐れずなぜそんな危険な遊びに打ってでたのか。それはもちろん私自身の資質でもありますが、それ以上にこのバンドが「規格外」のボンクラの集まりだったからなのです。

―川口潤監督